のーんびりと読書の感想、書評

読んだ本の感想、書評、気になる本、読んでみたい本の話題。好きな作家、百田 尚樹、貴志 佑介、宮部 みゆき、有川 浩

「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」(ジェーン・スー 著)を読んだ感想、書評

今、話題の「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」を読んでみました。帯には「未婚のプロ、ジェーン・スーの真骨頂!」とあり、まさに、40代を迎えるまでに蓄積してきたジェーン・スーさんの「女」評論書といった内容でした。自己分析あり、その世代の女性…

「教場」(長岡 弘樹 著)を読んだ感想、書評

以前読んだ「傍聞き」が面白かったので、同じ 長岡 弘樹 さんの作品で評価の高い「教場」を読んでみました。警察学校が舞台の小説です。読後感は決して良くはないです。話の構成、展開は面白いのですが、陰湿な話が多いため、暗い気分になりました。警察官に…

「クライマーズ・ハイ」(横山 秀夫 著)を読んだ感想、書評

横山 秀夫 さんの「クライマーズ・ハイ」を読みました。横山 秀夫 さんが、上毛新聞(群馬県の地方新聞)の記者時代に遭遇した日本航空123便墜落事故を題材した小説です。未曾有の航空大事故が起きた後の新聞社の一週間が描かれています。 リアルな新聞社の…

「検事の本懐」(柚月 裕子 著)を読んだ感想、書評

「最後の証人」がとても面白く、「臨床真理」は今一でしたが、佐方貞人シリーズということで、柚月 裕子さんの「検事の本懐」を期待して読んでみました。その期待を外しませんでした。5編の短編集ですが、どの話も面白かったです。おすすめです。 佐方貞人が…

「おそろし~三島屋変調百物語」が、NHK ザ・プレミアムで放送されます。

宮部 みゆきさんの「三島屋変調百物語」が、ドラマになり、NHK ザ・プレミアムで放送されます。今週の土曜 2014年8月30日 20時から 5回連続、NHKのBSプレミアムで放送されます。楽しみです。 おそろし~三島屋変調百物語 | NHK ザ・プレミアム 主人公の「お…

「逝年」(石田 衣良 著)を読んだ感想、書評

「娼年」の続編である「逝年」を読みました。前作の最後で、クラブ「ル・クラブ・パッション」のオーナー御堂 静香が逮捕されます。その一年後、リョウ、アズマ、御堂 咲良がクラブを再開するところから物語が始まります。 性同一性障害を持つ新人の娼夫アユ…

「青い約束」(田村 優之 著)を読んだ感想、書評

「刊行から2年後に書店さんの応援でブレイク!ビジネスマンが泣いています。現役新聞記者が描いた号泣必死!圧倒的感動の物語。」という帯に惹かれて文庫本を手にしました。期待値が上がり過ぎていたからかもしれませんが、そこまで感動はしませんでした。 …

「娼年」(石田 衣良 著)を読んだ感想、書評

石田 衣良さんの「娼年」を読んでみました。娼夫の話ですが、下卑た話にはならず、きれいな描写が印象に残りました。「娼年」と言うタイトルが、簡潔に内容を表していて、どのような話なのかも想像できて、秀逸だと思いました。 色々な性癖を持つ女性が、次…

「ラストワンマイル」(楡 周平 著)を読んだ感想、書評

2006年頃に話題になっていた事件、話題をモチーフして構成された経済小説です。ネタになっているのは、ローソンをめぐる郵政とヤマト運輸の宅配サービス戦争、ライブドアによるニッポン放送株買収、楽天のTBS株大量取得事件などです。 あらすじ 「暁星運輸」…

「臨床真理」(柚月 裕子 著)を読んだ感想、書評

「最後の証人」が面白かったので、柚月 裕子さんの「臨床真理」を読んでみました。第7回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。 言葉の色が見えるという設定が面白かったです。嘘をついていると、赤い色が見えたり、話している人の感情が色で見える藤…

「影法師」(百田 尚樹 著)を読んだ感想、書評

百田 尚樹さんの作品はどれも評価が高く、面白いのですが、その中でも特に評価が高い「影法師」読んでみました。とても面白かったです。百田さんは作品は、どれも安心して楽しむことができます。物語の構成もすばらしく、不必要な描写、出来事はなく、伏線の…

「横道世之介」(吉田 修一 著)を読んだ感想、書評

「悪人」「パーク・ライフ」「さよなら渓谷」と吉田 修一さんの本を読んで来て、それらに劣らず評価の高い「横道世之介」を読んでみました。 1980年代後半が舞台の話です。懐かしい流行の描写が沢山ありました。主人公、世之介のガールフレンド、与謝野祥子…

「最後の証人」(柚月 裕子 著)を読んだ感想、書評

法廷ものミステリーとして評判の高い「最後の証人」を読んでみました。面白かったです。前半部分を読み進めると、被告人は誰なんだろうと疑問に思います。そこに、ミスリードによるトリックがあるのですが、そのトリックなしでも、本筋の展開だけで十分に面…

「トキオ」(東野 圭吾 著)を読んだ感想、書評

「リピート」の巻末にタイムスリップを題材にした小説の解説がありました。タイムスリップものを色々なタイプに分類して、リピートと比較するといった内容です。その中で、東野 圭吾さんの「トキオ」も取り上げられてました。どのようなタイムスリップ話なの…

「泣き童子 三島屋変調百物語参之続」(宮部 みゆき 著)を読んだ感想、書評

三島屋シリーズの第三弾、「おそろし」「あんじゅう」に続く「泣き童子」を読んでみました。これまでと同様に、おちかをはじめとする三島屋の人々のやりとり、思いやり、温かさがベースにあります。その上で語られる不思議な話の数々。三島屋という安定した…

「さよなら渓谷」(吉田 修一 著)を読んだ感想、書評

「悪人」「パーク・ライフ」に続いて、吉田 修一さんの「さよなら渓谷」を読んでみました。この作品は、去年、映画化され、真木 よう子 さんが色々な映画賞を総なめにしていたので、興味は持っていました。 Amazonでの紹介内容 緑豊かな桂川渓谷で起こった、…

「リピート」(乾 くるみ 著)を読んだ感想、書評

「イニシエーション・ラブ」がすごく面白かったので、乾 くるみ さんの作品で「イニシエーション・ラブ」の次に評価の高かった「リピート」を読んでみました。 Amazonでの出版社からのコメント もし、現在の記憶を持ったまま十カ月前の自分に戻れるとしたら―…

「13階段」(高野 和明著)を読んだ感想、書評

「ジェノサイド」がとても面白かったので、高野 和明さんの作品で評価の高かった「13階段」を読んでみました。高野 和明さんのデビュー作で、江戸川乱歩賞受賞作品だそうです。2001年の作品ですが、今読んでも十分に面白かったです。「ジェノサイド」と比べ…

「パーク・ライフ」(吉田 修一 著)を読んだ感想、書評

「悪人」が面白かったので、吉田 修一さんの他の作品も読んでみたくなりました。どの作品も評価が高かったのですが、芥川賞を受賞した「パーク・ライフ」を読んでみました。 「パーク・ライフ」には、「パーク・ライフ」と「flowers」という2編の短編が収録…

「イニシエーション・ラブ」(乾 くるみ 著)を読んだ感想、書評

最近、「イニシエーション・ラブ」がすごい との話をよく聞くので、読んでみました。すごかったです。確かに人に薦めたくなる本です。2004年刊行の本ですが、「しゃべくり007」で、くりぃむしちゅーの有田さんが絶賛したことにより、再度ブームになっている…

「デッドエンドの思い出」(よしもとばなな 著)を読んだ感想、書評

よしもとばなな さんの本を今まで読んだことがなかったので、「デッドエンドの思い出」を読んでみました。5編からなる短編集です。よしもとばなな さんが、あとがきで「この中で『デッドエンドの思い出』がこれまでに書いた自分の作品の中で、いちばん好き…

「悪人」(吉田 修一 著)を読んだ感想、書評

「悪人」を読みました。2007年に出版され、2010年に、妻夫木 聡 さん主演で映画化され、モントリオール世界映画祭ワールド・コンベンション部門で、深津 絵里 さんが最優秀女優賞を受賞して話題になっていたのは憶えていますが、内容については、ほぼ知らな…

映画「清須会議」(三谷 幸喜 監督)を観た感想

「清須会議」の本が面白かったので、映画の「清須会議」も観てみました。大泉 洋さんが秀吉を演じているので、どのような秀吉になっているのか、それも楽しみでした。 映画「清須会議」は、Amazonインスタント・ビデオのレンタル「SD レンタル ¥432」で観ま…

「生存者ゼロ」(安生 正 著)を読んだ感想、書評

2013年第11回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。帯に「『ジェノサイド』や本作のようにスケールの大きいジェットコースター小説の台頭は嬉しい」とのコメントがありそれに惹かれて読みました。 Amazonの「BOOK」データベースより 北海道根室半島沖の北…

「Another」(綾辻 行人 著)を読んだ感想、書評

表紙の少女の顔の絵が気になっていた「Another」を読みました。話は面白いのですが、前半は物語の進行が遅いです。後半になると謎解きも含め、引き込まれ、一気に読み終わりました。 「Another」というタイトルから、「The Others」(邦題「アザーズ」) とい…

「青天の霹靂(せいてんのへきれき)」(劇団ひとり 著)を読んだ感想、書評

「青天の霹靂(せいてんのへきれき)」を読みました。「陰日向に咲く」が面白かったことと、最近、よく観る映画の番宣の中で、劇団ひとりさん、大泉 洋さんの掛け合いが面白かったこともあって、気になっていました。映画の番宣番組としては、柴咲 コウさん…

「清須会議」(三谷 幸喜 著)を読んだ感想、書評

「清須会議」を読みました。三谷 幸喜さんの映画やドラマはよく観ていましたが、小説を読むのは初めてでした。各登場人物の思いを並べて行くことで、物語を構成しています。その一つ一つすべてに「現代語訳」と付けているのが、三谷さんらしくて、面白いと思…

「でーれーガールズ」(原田 マハ 著)を読んだ感想、書評

「楽園のカンヴァス」が、とても面白かったので、原田 マハ さんの他の作品「でーれーガールズ」を読んでみました。「でーれー」とは、岡山弁で「すごい」「とても」の意味で使われる言葉です。作者の原田 マハ さんが、学生時代を岡山市にある山陽女子高等…

「プリズム」(百田 尚樹 著)を読んだ感想、書評

「モンスター」がとても面白かったので、同じ「幻冬舎文庫」で出版された「プリズム」を読んでみました。「モンスター」は、美容整形についての詳細な取材を基に構成された作品でしたが、「プリズム」は多重人格(解離性同一性障害)についての取材が基にな…

「漫才ギャング」(品川 ヒロシ著)を読んだ感想、書評

品川 ヒロシさんの作品を読んでみたいと前から思っていました。お笑い番組の雛壇での品川さんぐらいしか知らないのですが、雛壇での品川さんは私は天才だと思います。人のトークも横取りしてしまうガツガツしたところはありますが、必ず爆笑で落としてくれる…

「夢を売る男」(百田 尚樹 著)を読んだ感想、書評

「モンスター」「海賊と呼ばれた男」「幸福な生活」と百田 尚樹さんの作品を読んできて、次に「夢を売る男」を読みました。百田さんは、作品ごとに作風が違います。この作品は、ブラックユーモアたっぷりのテイストでした。 「BOOK」データベースより「夢を…

「王国」(中村 文則 著)を読んだ感想、書評

「掏摸(スリ)」の続きが気になって、「王国」を読みました。「掏摸(スリ)」の主人公が最後に、木崎によって殺されかけて、助かったのかどうかが、知りたかったです。「王国」の主人公の女性に、「掏摸(スリ)」の主人公と思われる男性が、木崎について…

「食堂かたつむり」(小川 糸 著)を読んだ感想、書評

失恋と共に、失語症になってしまった主人公の倫子が、母親のいるふるさとに戻り、「食堂かたつむり」を開きます。一日、一組の予約だけを受ける「食堂かたつむり」。しかも、お客と事前に面接をして、出す料理を決めるほどの懲りをみせます。手間をかけて、…

「掏摸(スリ)」(中村 文則 著)を読んだ感想、書評

第4回大江健三郎賞受賞、各国語に翻訳され、俳優の綾野 剛 氏絶賛との情報に惹かれ、文庫本を手にしていました。 読み始めると、一気読みでした。中村 文則さんの世界観、文章表現に嵌りました。主人公のスリを行う時の詳細描写、木崎の得体の知れない怖さの…

「消失グラデーション」(長沢 樹 著)を読んだ感想、書評

横溝正史ミステリ大賞受賞作であり、帯に書かれていたコピーに惹かれて読みました。 「横溝正史没後30年目に現れた、傑作!!」「間違いなく、わたしが読んだ中で最高の傑作である ―― 馳 星周 氏」「繊細かつ大胆な展開、真相の波状攻撃、そして衝撃の結末」…

「楽園のカンヴァス」(原田 マハ 著)を読んだ感想、書評

「楽園のカンヴァス」を読みました。絵画ミステリーとして、とても面白い話でした。久しぶりに読み返したくなる作品でした。 新潮社の公式サイトでのキャッチコピーとリード文 「それは真っ赤な贋作か、知られざる真作か? 傑作アートミステリー!ニューヨー…

「さよならタマちゃん」(武田 一義著)を読んだ感想、書評

自覚症状も無いのに精巣腫瘍(がん)になっていた漫画のアシスタントの闘病記のマンガです。抗がん剤の副作用に耐えるリアルな描写に心を動かされました。漫画のタッチ自体は、ほのぼのとしたものなので、深刻な感じを受けませんが、漫画家の方が実体験した内…

「県庁おもてなし課」(有川 浩著)を読んだ感想、書評

「県庁おもてなし課」を読みました。映画の予告編を何度も見ていたので、「高知県全体をレジャーランド化」するという大体の話は分かっていました。読んでいると、予告編だけでは、分からなかった清遠家の家族の事情の方に興味が移りました。喬介と佐和の関…

「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」(佐々 涼子著)を読んだ感想、書評

人が外国で死亡した時に、その遺体はどのように日本まで運ばれるのか、逆に日本に住む外国の方が亡くなった場合、どのように遺体が搬送されるのか、想像もしたことがなかったのですが、そういった業務を専門に行っている会社のノンフィクションです。海外で…

「ジェノサイド」(高野和明著)を読んだ感想、書評

「ジェノサイド」を読みました。書店では文庫版が、現在平積みになっている所が多いです。「ジェノサイド」のコーナーが出来ている所もあり、イチ押しのようです。内容は、とても面白いので、予備知識なしで読まれることをお奨めします。話の構成も素晴らし…

「青の炎」(貴志祐介著)を読んだ感想、書評

「新世界より」を読んで、他の貴志祐介さんの作品を読みたくなりました。貴志祐介さんの作品は、どれを読んでも面白そうです。1999年の作品ですが、倒叙ミステリーの傑作との評価が高い「青の炎」を読んでみました。 主人公の高校生、櫛森 秀一が母と離婚し…

「おそろし―三島屋変調百物語事始」(宮部みゆき著)を読んだ感想、書評

「おそろし―三島屋変調百物語事始」を読みました。続編である「あんじゅう―三島屋変調百物語事続」を先に読んだので、続編でのトピックスの原因が、こういうことだったのが分かるのが面白かったです。 最終話で、「おちか」が「おたか」の心の中に入っていっ…

「桐島、部活やめるってよ」(朝井リョウ著)を読んだ感想、書評

「桐島、部活やめるってよ」を読みました。最初の数ページを読んだ印象は、「読みにくいな」というものでした。色々な心理描写、情景描写が入り交じり、ポイントが掴みづらい感じでした。最後まで、その印象は変わりませんでしたが、内容は面白いと思いまし…

「蜩ノ記(ひぐらしのき)」(葉室 麟著)を読んだ感想、書評

「蜩ノ記」(ひぐらしのき)を読みました。第146回(平成23年度下半期) 直木賞受賞の作品です。葉室 麟さんの作品を読んだことが無かったのですが、楽しめました。 主人公でのひとりである 戸田 秋谷(とだ しゅうこく)が、とてもかっこいいと思いました。…

「のぼうの城」(和田竜著)を読んだ感想、書評

「のぼうの城」を読みました。各人物の性格描写がしっかりしていて、「のぼう(成田長親)」が、役立たずだけど、領民に慕われている様子もよく分かりました。しかし、クライマックスの田楽踊りで、敵方を魅了するというくだりは、少し興ざめをしました。「…

「あんじゅう―三島屋変調百物語事続」(宮部みゆき著)を読んだ感想、書評

宮部みゆきさんの作品を今まで読んだことがありませんでした。以前、「レベル7」を途中まで読んで、読み進めることができなくなり、途中で終えてしまいました。前半の伏線を張る部分で、ページもめくるモチベーションが維持できなくなってしまったのが原因で…

「フリーター、家を買う。」(有川 浩著)を読んだ感想、書評

有川 浩さんの作品を読むのは、初めてでした。「阪急電車」の映画が面白かったので、小説も面白いのだろうかと読んでみましたが、期待を裏切りませんでした。 主人公は、履歴書さえまともに書けないフリーターの誠治。母親の鬱病をきっかけに正社員となるべ…

「幸福な生活」(百田尚樹著)を読んだ感想、書評

百田尚樹さんの作品を「モンスター」「海賊とよばれた男」と読んできて、次は「永遠の0」か「ボックス!」を読もうかと思い書店に向かいました。そこで、百田尚樹さんの短編集「幸福な生活」への宮藤官九郎さんのコメントに目を引かれ、手にしました。宮藤さ…

「黒い家」(貴志祐介著)を読んだ感想、書評

怖い小説を読みたくて、評価の高いこの本を選びました。第4回日本ホラー小説大賞受賞作だそうです。本当に怖かったです。色々な怖さの種類がありますが、やっぱり「人」が一番、怖いんだなと思う内容でした。思いもつかない行動をする人に関わった時の恐怖を…

「海賊と呼ばれた男」(百田尚樹著)を読んだ感想、書評

2013年本屋大賞、「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 」に選ばれた本、「海賊とよばれた男」を読みました。とても面白かったです。「出光興産」という会社は知っていましたが、こんなにすごい人が作り上げた会社であることを、全く知りませんでした…