のーんびりと読書の感想、書評

読んだ本の感想、書評、気になる本、読んでみたい本の話題。好きな作家、百田 尚樹、貴志 佑介、宮部 みゆき、有川 浩

「漫才ギャング」(品川 ヒロシ著)を読んだ感想、書評

品川 ヒロシさんの作品を読んでみたいと前から思っていました。お笑い番組の雛壇での品川さんぐらいしか知らないのですが、雛壇での品川さんは私は天才だと思います。人のトークも横取りしてしまうガツガツしたところはありますが、必ず爆笑で落としてくれる…

「夢を売る男」(百田 尚樹 著)を読んだ感想、書評

「モンスター」「海賊と呼ばれた男」「幸福な生活」と百田 尚樹さんの作品を読んできて、次に「夢を売る男」を読みました。百田さんは、作品ごとに作風が違います。この作品は、ブラックユーモアたっぷりのテイストでした。 「BOOK」データベースより「夢を…

「王国」(中村 文則 著)を読んだ感想、書評

「掏摸(スリ)」の続きが気になって、「王国」を読みました。「掏摸(スリ)」の主人公が最後に、木崎によって殺されかけて、助かったのかどうかが、知りたかったです。「王国」の主人公の女性に、「掏摸(スリ)」の主人公と思われる男性が、木崎について…

「食堂かたつむり」(小川 糸 著)を読んだ感想、書評

失恋と共に、失語症になってしまった主人公の倫子が、母親のいるふるさとに戻り、「食堂かたつむり」を開きます。一日、一組の予約だけを受ける「食堂かたつむり」。しかも、お客と事前に面接をして、出す料理を決めるほどの懲りをみせます。手間をかけて、…

「掏摸(スリ)」(中村 文則 著)を読んだ感想、書評

第4回大江健三郎賞受賞、各国語に翻訳され、俳優の綾野 剛 氏絶賛との情報に惹かれ、文庫本を手にしていました。 読み始めると、一気読みでした。中村 文則さんの世界観、文章表現に嵌りました。主人公のスリを行う時の詳細描写、木崎の得体の知れない怖さの…

「消失グラデーション」(長沢 樹 著)を読んだ感想、書評

横溝正史ミステリ大賞受賞作であり、帯に書かれていたコピーに惹かれて読みました。 「横溝正史没後30年目に現れた、傑作!!」「間違いなく、わたしが読んだ中で最高の傑作である ―― 馳 星周 氏」「繊細かつ大胆な展開、真相の波状攻撃、そして衝撃の結末」…

「楽園のカンヴァス」(原田 マハ 著)を読んだ感想、書評

「楽園のカンヴァス」を読みました。絵画ミステリーとして、とても面白い話でした。久しぶりに読み返したくなる作品でした。 新潮社の公式サイトでのキャッチコピーとリード文 「それは真っ赤な贋作か、知られざる真作か? 傑作アートミステリー!ニューヨー…

「さよならタマちゃん」(武田 一義著)を読んだ感想、書評

自覚症状も無いのに精巣腫瘍(がん)になっていた漫画のアシスタントの闘病記のマンガです。抗がん剤の副作用に耐えるリアルな描写に心を動かされました。漫画のタッチ自体は、ほのぼのとしたものなので、深刻な感じを受けませんが、漫画家の方が実体験した内…

「県庁おもてなし課」(有川 浩著)を読んだ感想、書評

「県庁おもてなし課」を読みました。映画の予告編を何度も見ていたので、「高知県全体をレジャーランド化」するという大体の話は分かっていました。読んでいると、予告編だけでは、分からなかった清遠家の家族の事情の方に興味が移りました。喬介と佐和の関…

「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」(佐々 涼子著)を読んだ感想、書評

人が外国で死亡した時に、その遺体はどのように日本まで運ばれるのか、逆に日本に住む外国の方が亡くなった場合、どのように遺体が搬送されるのか、想像もしたことがなかったのですが、そういった業務を専門に行っている会社のノンフィクションです。海外で…

「ジェノサイド」(高野和明著)を読んだ感想、書評

「ジェノサイド」を読みました。書店では文庫版が、現在平積みになっている所が多いです。「ジェノサイド」のコーナーが出来ている所もあり、イチ押しのようです。内容は、とても面白いので、予備知識なしで読まれることをお奨めします。話の構成も素晴らし…

「青の炎」(貴志祐介著)を読んだ感想、書評

「新世界より」を読んで、他の貴志祐介さんの作品を読みたくなりました。貴志祐介さんの作品は、どれを読んでも面白そうです。1999年の作品ですが、倒叙ミステリーの傑作との評価が高い「青の炎」を読んでみました。 主人公の高校生、櫛森 秀一が母と離婚し…

「おそろし―三島屋変調百物語事始」(宮部みゆき著)を読んだ感想、書評

「おそろし―三島屋変調百物語事始」を読みました。続編である「あんじゅう―三島屋変調百物語事続」を先に読んだので、続編でのトピックスの原因が、こういうことだったのが分かるのが面白かったです。 最終話で、「おちか」が「おたか」の心の中に入っていっ…

「桐島、部活やめるってよ」(朝井リョウ著)を読んだ感想、書評

「桐島、部活やめるってよ」を読みました。最初の数ページを読んだ印象は、「読みにくいな」というものでした。色々な心理描写、情景描写が入り交じり、ポイントが掴みづらい感じでした。最後まで、その印象は変わりませんでしたが、内容は面白いと思いまし…

「蜩ノ記(ひぐらしのき)」(葉室 麟著)を読んだ感想、書評

「蜩ノ記」(ひぐらしのき)を読みました。第146回(平成23年度下半期) 直木賞受賞の作品です。葉室 麟さんの作品を読んだことが無かったのですが、楽しめました。 主人公でのひとりである 戸田 秋谷(とだ しゅうこく)が、とてもかっこいいと思いました。…

「のぼうの城」(和田竜著)を読んだ感想、書評

「のぼうの城」を読みました。各人物の性格描写がしっかりしていて、「のぼう(成田長親)」が、役立たずだけど、領民に慕われている様子もよく分かりました。しかし、クライマックスの田楽踊りで、敵方を魅了するというくだりは、少し興ざめをしました。「…

「あんじゅう―三島屋変調百物語事続」(宮部みゆき著)を読んだ感想、書評

宮部みゆきさんの作品を今まで読んだことがありませんでした。以前、「レベル7」を途中まで読んで、読み進めることができなくなり、途中で終えてしまいました。前半の伏線を張る部分で、ページもめくるモチベーションが維持できなくなってしまったのが原因で…

「フリーター、家を買う。」(有川 浩著)を読んだ感想、書評

有川 浩さんの作品を読むのは、初めてでした。「阪急電車」の映画が面白かったので、小説も面白いのだろうかと読んでみましたが、期待を裏切りませんでした。 主人公は、履歴書さえまともに書けないフリーターの誠治。母親の鬱病をきっかけに正社員となるべ…

「幸福な生活」(百田尚樹著)を読んだ感想、書評

百田尚樹さんの作品を「モンスター」「海賊とよばれた男」と読んできて、次は「永遠の0」か「ボックス!」を読もうかと思い書店に向かいました。そこで、百田尚樹さんの短編集「幸福な生活」への宮藤官九郎さんのコメントに目を引かれ、手にしました。宮藤さ…

「黒い家」(貴志祐介著)を読んだ感想、書評

怖い小説を読みたくて、評価の高いこの本を選びました。第4回日本ホラー小説大賞受賞作だそうです。本当に怖かったです。色々な怖さの種類がありますが、やっぱり「人」が一番、怖いんだなと思う内容でした。思いもつかない行動をする人に関わった時の恐怖を…

「海賊と呼ばれた男」(百田尚樹著)を読んだ感想、書評

2013年本屋大賞、「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 」に選ばれた本、「海賊とよばれた男」を読みました。とても面白かったです。「出光興産」という会社は知っていましたが、こんなにすごい人が作り上げた会社であることを、全く知りませんでした…

「モンスター」(百田尚樹著)を読んだ感想、書評

百田尚樹さんの文章は、とても読みやすかったです。文章に深みがないとの感想も目にしましたが、読み手が、その場面で、知りたいことを適切に、しかも簡潔に表現されているので、500ページ近い作品でしたが、一気に読み終えました。 整形手術を繰り返して、…

「新世界より」(貴志祐介著)を読んだ感想、書評

Amazonでの書評の良さに惹かれて、Kindleで読みました。 惹かれたキーワードとしては、「第29回日本SF大賞受賞」「一度読みだしたらもう止まりません」「本当にページをめくる手が止まらないのです」「結局徹夜して、一気に最後まで読んでしまいました」とい…