のーんびりと読書の感想、書評

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「海賊と呼ばれた男」(百田尚樹著)を読んだ感想、書評

2013年本屋大賞、「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 」に選ばれた本、「海賊とよばれた男」を読みました。とても面白かったです。「出光興産」という会社は知っていましたが、こんなにすごい人が作り上げた会社であることを、全く知りませんでした。「日章丸事件」も、この本を読むまでは、聞いたこともありませんでした。

海賊とよばれた男」は「出光興産」の創業者・出光佐三氏がモデルになっています。エピソードは、どれもインパクトがあります。

  • 1911年(明治44年)25歳で独立。資産家の日田重太郎氏より、その独立のための資金8,000円を受け取った際の条件「ただやるのだから返さなくて いい、利子もいらない。また、事業の報告もしなくてよい。君が好きに使え。ただ、独立を貫徹すること、そうして兄弟仲よくやってくれ。」
  • 会社には、タイムカートなし、出勤簿なし、馘首(解雇)なし、定年なし
  • 終戦後、多くの企業が人員を整理する中、出光佐三氏は約1千名の従業員の首を切らなかった。
  • 1919年(大正8年)- 酷寒の地・満州で車軸油が凍結し、貨車のトラブルが続出していた南満州鉄道に「2号冬候車軸油」を無償で提供。当初は使われてすらなかったが、単身満州にわたり満鉄本社に直談判し、現地で、それまで使われていたメジャー系の車軸油との比較試験を行い性能が認められ採用、事故を一掃した。
  • 「七人の魔女」と呼ばれる強大な力を持つ国際石油メジャーと大英帝国を敵に回して、堂々と渡り合い、世界をあっと言わせたイラン石油輸入の「日章丸事件

上下巻で、700ページありますが、エピソードが強烈で、読みやすい文章もあり、あっという間に読み終えました。しかし、本の構成としては「モンスター」の方が好きでした。素材の出光佐三氏の内容が濃すぎて、構成よりもエピソードが印象に残りました。

 

 
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海賊とよばれた男 上

海賊とよばれた男 上

 
海賊とよばれた男 下

海賊とよばれた男 下

 

 

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