のーんびりと読書の感想、書評

読んだ本の感想、書評、気になる本、読んでみたい本の話題。好きな作家、百田 尚樹、貴志 佑介、宮部 みゆき、有川 浩

「フリーター、家を買う。」(有川 浩著)を読んだ感想、書評

有川 浩さんの作品を読むのは、初めてでした。「阪急電車」の映画が面白かったので、小説も面白いのだろうかと読んでみましたが、期待を裏切りませんでした。

主人公は、履歴書さえまともに書けないフリーターの誠治。母親の鬱病をきっかけに正社員となるべく努力をしていく様が描かれています。誠治の父親の問題の多い性格、それによって引き起こされた近所のからのいじめ、それによって鬱病になっていく母親。

母親がそんな状態になるまで、気がつかず不平不満の生活を送っていた誠治。姉からもだらしのない現状や自身が気づかなかった母親の苦悩を容赦なく指摘され、このままではいけないとようやく考え始めるます。 当面の目標として、まず就職することと100万円を貯めることを決めて行動を起こします。

母親のサポートをしながら、近所関係から発生した母親の鬱病の治療のため、最終的には家を購入して引っ越しをすることを目標にします。そのためにはまず、正社員にならなければならず。そのために誠治は自分を変えていきます。

努力が実って正社員となった大悦土木株式会社にて、才覚を現して行きますが、まともに挨拶も出来なかった誠治が、パソコンを駆使して、業務上の問題を解決して行く様は、少しギャップがある感じを受けました。仕事が上手くこなせるようになってからは、恋愛ネタも織り込まれて来て、ここまで来れてよかったね と言う気持ちになれます。

色々なテーマ、問題を読みやすい表現でさらりと描写されているので、他の有川 浩さんの作品も読んでみたいと思いました。

フリーター、家を買う。 (幻冬舎文庫)

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フリーター、家を買う。スペシャル DVD

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