のーんびりと読書の感想、書評

読んだ本の感想、書評、気になる本、読んでみたい本の話題。好きな作家、百田 尚樹、貴志 佑介、宮部 みゆき、有川 浩

「青の炎」(貴志祐介著)を読んだ感想、書評

新世界より」を読んで、他の貴志祐介さんの作品を読みたくなりました。貴志祐介さんの作品は、どれを読んでも面白そうです。1999年の作品ですが、倒叙ミステリーの傑作との評価が高い「青の炎」を読んでみました。

主人公の高校生、櫛森 秀一が母と離婚した養父、曾根を完全犯罪で殺害する物語です。完全犯罪のつもりでしたが、秀一の犯罪計画は、様々な綻びをみせ、悲しい結末に向かいます。曾根を殺害する場面では、本を読んでいるだけなのに本当にドキドキしました。秀一の心理になっていて、上手くいくように、見つからないようにという思いになりました。

倒叙ものとして、とても良く出来ていて、完全犯罪と思われた事件を警察が崩して行く様にも無理がなく、納得のいく展開でした。この小説は、倒叙ミステリーものとしての側面だけでなく、青春小説としての一面も持っています。櫛森 秀一と福原 紀子の恋愛の様子は、その要素だけでも十分楽しめるものだと思います。

ラストシーンでは、「あっ!」と声が出てしまいました。展開として無理は無いけど、かわいそうな結末でした。色々な要素で楽しめる作品です。おすすめです。

 

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