のーんびりと読書の感想、書評

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「Another」(綾辻 行人 著)を読んだ感想、書評

表紙の少女の顔の絵が気になっていた「Another」を読みました。話は面白いのですが、前半は物語の進行が遅いです。後半になると謎解きも含め、引き込まれ、一気に読み終わりました。

「Another」というタイトルから、「The Others」(邦題「アザーズ」) という映画を思い出しました。「アザーズ」は、幽霊からの視点で描かれた作品です。ショッキングなラストシーンが強く印象に残っています。

本のあとがきを読むと、「Another」というタイトルは、「The Others」と「The Other」(邦題「悪を呼ぶ少年」) からインスパイアされて付けた題名であると書かれていました。

 

「あらすじ」ウィキペディアより

1998年、春。父の不在や自身の病気療養のため、母の実家に身を寄せ夜見山北中学校に転入してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に 違和感を覚える。彼は、クラスメイトで不思議な存在感を放つ少女・見崎鳴に惹かれる。だがクラスメイトの反応から、彼女は彼には見えて、他のクラスメイト には見えていないのでは無いかと感じる。そんなある日、あるクラスメイトが凄惨な死を遂げ、彼はこのクラス、3年3組が直面している現実を知らされるのであった。

 

ここからネタバレを含みます

夜見山北中学校の3年3組では、ある年のある事件をきっかけに、死者がクラスにまぎれるようになった。4月の時点で誰が死者か分からない状態で、人が増えている。人が増えるだけでなく、死者が増えた場合、クラスの関係者(親、兄弟も含む)が次々に事故や事件で亡くなっていく。これが呪いとか、そういう類いのものかどうかも分からないため、こういう「現象」と呼んでいる。死者がまぎれても誰も疑問に思わないのは、関係者全員の「その人が亡くなったという記憶」が操作されているためかと思われている。誰かが操作してそうなっている訳ではないので、「現象」と呼んでいるよう。

この現象は、毎年起きる訳ではないが、4月に人が増えた時点で「現象」は必ず起こり、何人もの人が犠牲になってきた。そのため色々な対策がとられたが、どれも有効な対策は無かった。しかし、ある対策に一定の効果があると思われると、その対策が、年々と受け継がれてきた。それは、死者の数が増えたクラス全体の人数を、一人減らすという対策だった。ある一人の生徒をいないものとして扱うという対策。榊原 恒一が転校したきた3年3組は、まさにその「現象」が起きている最中だった。クラスの女生徒 見崎 鳴がいないものとして扱われていた。この「現象」を止めることは出来るのか、そして、死者はだれなのか・・・。

 

「Another」は、映画やアニメにもなっているようです。学園オカルトホラーミステリーといったテイストなので、アニメには向いた内容だと思います。

 


『Another アナザー』予告 - YouTube

 

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