のーんびりと読書の感想、書評

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「教場」(長岡 弘樹 著)を読んだ感想、書評

以前読んだ「傍聞き」が面白かったので、同じ 長岡 弘樹 さんの作品で評価の高い「教場」を読んでみました。警察学校が舞台の小説です。読後感は決して良くはないです。話の構成、展開は面白いのですが、陰湿な話が多いため、暗い気分になりました。警察官になる人材を篩にかける装置としての警察学校が描かれています。

 

連作短編の中の一つ「蟻穴」では、恨みを持った生徒が、他の生徒に対して、ヘッドフォンで耳を塞いだ状態で、蟻を使って、鼓膜を食い破らせます。そんなことは実際にはあり得ませんが、インパクトのある場面でした。

 

ウィキペディアでの説明

 『週刊文春ミステリーベスト10 2013年』にて第1位に、『このミステリーがすごい! 2014年版』にて第2位にランクインした。小学館の公式サイトでは推理小説として分類しているが、警察「学校」が舞台ということから学園小説として評価する者もいる。

「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適性のない人間をふるい落とす場である」。過酷な警察学校を舞台に生徒たちの成長を描く物語であると同時に、観察力に長けた教官が極限状態で生徒たちが抱いた邪(よこしま)な思惑を暴いていくミステリ、見込みのある者をより成長させていく教師の物語としても評価が高い

 

教場

教場

 
傍聞き (双葉文庫)

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